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めまい対策
どんな時に発生するの?
めまいにはいくつかの種類があり、その原因も様々です。急にふらついたり、回転するような感覚が起きると、「一体何が原因なのか?」と不安になることが多いでしょう。
本記事では、めまいの症状をタイプ別に分類し、それぞれの原因や予防法、治療方法について分かりやすく説明します。

めまいチェックポイント
- 周囲や自分がぐるぐる回っているように感じることがあるか。
- 地面が揺れている、または足元が不安定に感じることがあるか。
- 体が浮いているような感覚や軽い揺れを感じることがあるか。
- 急に立ち上がったときに目の前が暗くなり、ふらつくことがあるか。
- 数秒で収まるのか、それとも数分~数時間続くのか、あるいは慢性的なものか。
- 頭を動かしたり寝返りを打ったりすると、症状が出るまたは悪化するか。
- めまいと同時に耳鳴りや片耳の聞こえにくさがあるか。
- めまいと共に強い頭痛や視界がぼやける、または二重に見えることがあるか。
- 過労や強いストレス後にめまいが発生することがあるか。
- 地面が揺れている、または足元が不安定に感じることがあるか。
めまいの原因とは?
めまいは大きく3つのタイプに分けられ、それぞれに異なる原因と症状があります。
自分がどのタイプに該当するのかを理解することが重要です。
末梢性について
末梢性めまいは、主に内耳や前庭神経の異常によって引き起こされます。代表的な原因には、良性発作性頭位めまい症(BPPV)、メニエール病、前庭神経炎などがあります。
これらは、内耳の機能障害によりバランス感覚が乱れることから生じます。
中枢性について
中枢性めまいは、脳や中枢神経系に関わる異常が原因で発生します。
脳卒中や脳腫瘍、脳炎などが代表的な原因で、これらの異常が視覚や前庭系との連携を崩し、バランスが取れなくなります。
自立神経性について
自律神経性めまいは、過労や精神的なストレス、不規則な生活習慣が原因で、自律神経のバランスが崩れることで起こります。
特に、睡眠不足や栄養不足、精神的な負担が直接的な原因となることが多いです。
めまいの症状とは?
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① 末梢性について
回転性のめまい
末梢性のめまいは、内耳の異常により感じる回転するような感覚です。
多くの場合、突然発生し、特定の頭の動きが引き金となり、症状が悪化する特徴があります。耳鳴り
耳鳴りとは、周囲に音がないのに耳の中で音が鳴る状態を指します。
内耳にある前庭器官や聴覚器官の異常が原因で、突然の耳鳴りが生じます。耳鳴りの音は通常、高い「キーン」という音が多く、まれに低音やその他の音が聞こえることもあります。難聴
難聴は、聴力が低下した状態を意味します。
末梢性めまいに伴う難聴は、内耳の障害や聴覚神経への影響が原因です。特にメニエール病や突発性難聴、内耳炎などが関連することがあります。難聴は音を聞き取りにくくし、耳の中が詰まったように感じることもあります。 -
② 中枢性について
持続的なふらつき
中枢性のふらつきは、脳の異常が原因となって起こることが多いです。脳幹や小脳に障害が生じると、姿勢の維持が困難になり、立っているのが難しくなることがあります。症状は持続的で、めまいの発作とは異なり、常にふらふらした感覚を感じることが特徴です。
歩行困難
中枢性による歩行困難は、脳の運動機能を司る部分に障害があるときに現れます。
小脳や大脳皮質の異常が原因で、歩行が不安定になり、転倒しやすくなります。動作がぎこちなくなり、バランスを取るのが難しくなります。 -
③ 自律神経性について
立ちくらみ
自律神経性の立ちくらみは、急に体勢を変えたときに血圧が一時的に下がり、脳への血流が減少することで起こります。
これにより、めまいやふらつきが発生し、軽いものから重いものまでさまざまな程度の立ちくらみを感じることがあります。ふわふわとした浮遊感
自律神経性のめまいでは、「ふわふわとした浮遊感」を感じることがあります。これは、体が浮いているような感覚や、地面が不安定に感じる症状です。自律神経の乱れによって、平衡感覚がうまく働かなくなり、特に疲れやストレス、睡眠不足の際に現れることがあります。
この症状は、急に立ち上がるときや動作を変えるときに感じやすいですが、長時間続くことは少なく、繰り返し現れることがあります。
めまいの予防方法とは?
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◇ 末梢性について
規則正しい生活習慣
末梢性のめまいを予防するためには、規則正しい生活習慣が重要です。
十分な睡眠を確保し、適度な運動とバランスの取れた食事を心がけることで、内耳や聴神経への負担を減らし、健康を維持することができます。耳や体に過度な負担をかけない
耳に過剰な音の刺激を与えないように注意しましょう。
大きな音で音楽を聴くことや、長時間耳に負担をかける行動を避けることで、内耳を守ることができます。また、体に過度な疲労をかけることも避けることが大切です。 -
◇ 中枢性について
脳血管疾患のリスクを減らすこと
脳血管疾患が原因となるめまいやふらつきを防ぐためには、血圧や血糖値を管理し、禁煙を心がけ、バランスの取れた食生活を維持することが重要です。
また、定期的な健康診断を受け、脳卒中などのリスク因子を早期に発見することが効果的です。 -
◇ 自立神経性について
規則正しい生活
自律神経を整えるためには、規則正しい生活が不可欠です。
毎日一定の時間に起床し、食事を摂り、適度な運動を行うことで、自律神経のバランスを保つことができます。ストレス管理
自律神経の乱れを引き起こすストレスを適切に管理することが重要です。
リラックスできる時間を作ることや、深呼吸や瞑想などのリラクゼーション法を取り入れることで、精神的な安定を保つことができます。
めまいに効くストレッチ・筋トレとは?
首を優しく伸ばすストレッチ
首の筋肉をほぐすために、ゆっくりとストレッチを行いましょう。
まっすぐに立ち、左手で右側の頭を優しく引っ張ります。この状態を15秒間キープし、反対側も同様に行います。
これにより、首周りの筋肉がリラックスし、血行が促進されます。

肩の回転運動
肩の緊張をほぐすために、肩を回す運動を行います。立った状態で両手を肩の高さに上げ、肩を前後に大きく回します。
前回しでも後ろ回しでもどちらでも構いません。両方向を行い、肩をしっかりと動かしましょう。

軽いウォーキング
めまいが起きた際でも、軽いウォーキングを取り入れると、全身の血流が促進され、体がリフレッシュされます。
ただし、無理をせず、自分のペースで行いましょう。

ブラントダロフ法
ブラントダロフ法は、良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療法の一つです。患者が特定の体位を順に取ることで内耳の耳石の位置を調整し、めまいを改善します。この治療法は薬を使わず、非侵襲的な方法として知られています。
①まず前向きに座ります。
②ゆっくりと(1~2秒かけて)患側を下にして横になります。このとき、頭は45度斜め上を向くようにします。
③この姿勢で30秒、またはめまいが治まるまで維持します。
④ゆっくりと起き上がり、再び前向きに座ります。

めまいの治療法とは?
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◇ 薬物療法
めまいや耳鳴りに対して抗めまい薬や抗不安薬、血行促進剤が使用されます。
また、点滴治療は、重度の症状や急性のめまい・耳鳴りに効果的で、迅速に薬物を体内に届ける方法として活用されます。
薬物療法は症状の軽減に有効ですが、根本的な改善には生活習慣の見直しや他の治療法と併用することが大切です。 -
◇ 理学療法
理学療法は、めまいやふらつきの改善を目指す運動療法です。バランス訓練や前庭リハビリテーションが一般的で、特にエプリー法は有名な技術です。
エプリー法は、良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療に効果的で、特定の頭位を取ることで耳石を正常な位置に戻します。①まっすぐ足を伸ばして座ります。
②頭を45度、患側(症状がある耳側)に向けます。そのままの角度で、ゆっくりと仰向けになり、頭を少し後ろに傾けます。この状態を30秒間維持します。
③頭を反対側(健側)へ90度ゆっくり回し、そのまま30秒間維持します。
④ゆっくりと体を起こして座り、元の位置に戻します。 -
◇ 手術
薬物療法や理学療法が効果を示さない場合に手術が行われることがあります。
例えば、メニエール病や内耳の異常によるめまいには、内耳の手術や鼓室手術が行われることがあります。
中枢性の原因では、脳の異常を解決するために脳外科的手術が行われることがあります。 -
◇ 当院の治療法① 鍼治療
当院では、鍼治療を使用して、めまいやふらつき、筋肉の緊張を和らげます。
詳しくはこちら
鍼を特定のツボに細やかに刺すことで、血行促進や痛みの緩和を図ります。自律神経のバランスを整える効果もあり、ストレスによる体調不良や慢性的な疲れにも効果的です。副作用が少なく、リラックスした状態で治療を受けることができ、自然治癒力を引き出すサポートをします。 -
◇ 当院の治療法② 頭蓋骨矯正
頭蓋骨矯正は、頭部の骨の位置を整え、神経系のバランスを改善する治療法です。
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特に、めまいや頭痛、肩こりに悩まされている方に効果があります。頭蓋骨の歪みが原因となる神経や血流の問題を解消し、全身の調和を取り戻すことを目指します。優しく無理のない手技で行われ、リラックスして治療を受けられます。 -
◇ 当院の治療法③ 自律神経鍼
自律神経鍼は、鍼を用いて自律神経のバランスを整える治療方法です。
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ストレスや不規則な生活習慣が原因で乱れた自律神経を調整し、めまいや不安、睡眠の問題を改善することを目指します。リラックスした状態で施術を受けることで、副交感神経を活性化させ、心身のリフレッシュを促します。定期的に行うことで、健康の維持や予防にも効果を発揮します。
めまいを感じた際は、まず安静にし、水分補給を行って体調を整えることが重要です。また、目や耳に負担をかけないようにし、静かな場所で休むことを心掛けましょう。
症状が続く場合や不安を感じる場合は、早めに医療機関を受診し、専門的な診断を受けることが大切です。自分の体調をしっかりと管理し、無理せず適切な対応を取ることが、回復への一歩となります。