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腰椎椎間板ヘルニア
早期回復のポイントとは?
腰椎椎間板ヘルニアは、腰の痛みや脚・お尻のしびれなどを引き起こす、よく見られる背骨のトラブルの一つです。
背骨の間には「椎間板(ついかんばん)」というクッションのような組織があり、私たちの体を支える大切な役割を担っています。背骨は、首の「頚椎(けいつい)」が7個、胸の「胸椎(きょうつい)」が12個、腰の「腰椎(ようつい)」が5個の骨からできており、それぞれの骨の間には椎間板が存在しています。
この椎間板が強い負荷やストレスで傷ついたり変形したりすると、中にある「髄核(ずいかく)」という柔らかい部分が外に飛び出して、近くの神経を圧迫することがあります。これが「椎間板ヘルニア」と呼ばれる状態です。
このページでは、腰椎椎間板ヘルニアの原因・症状・予防法・治療方法について、わかりやすくご紹介していきます。

腰椎椎間板ヘルニアの原因とは?
加齢による変化
年齢とともに、椎間板は少しずつ弾力性を失い、ひび割れしやすくなります。その結果、中にあるゼリー状の「髄核(ずいかく)」が飛び出しやすくなるのです。
実は椎間板の老化は、10代からすでに始まっており、20代でも加齢による変性が原因となるケースもあります。
長期間の負担やケガ
重いものを持つ仕事や、無理な体勢での作業を繰り返すと、腰に強い負担がかかります。
また、急なケガやスポーツによる衝撃も椎間板にダメージを与えることがあります。これが積み重なると、椎間板の損傷や変形につながり、ヘルニアのリスクが高まります。
姿勢の悪さや長時間の同じ姿勢
長時間座りっぱなしだったり、猫背など悪い姿勢が続いたりすると、腰椎に過度な圧力がかかります。
特にデスクワークや長距離の運転をされる方は要注意です。日常的に良い姿勢を意識し、適度に体を動かすことが大切です。
喫煙の影響
あまり知られていませんが、喫煙も椎間板の健康に悪影響を与える原因のひとつです。
タバコに含まれる成分が血流を悪くし、椎間板への酸素や栄養の供給を妨げてしまうのです。さらに、自然な修復力も低下するため、痛みの悪化や回復の遅れにつながる恐れがあります。
腰椎椎間板ヘルニアの症状とは?
● 腰の痛み
最も多い症状は、腰の痛みです。
違和感から始まり、重だるさや鋭い痛みに変わることもあり、前かがみや立ち上がるときに強く感じる場合があります。初期のサインとして見逃せません。
● お尻や足に広がる痛み(坐骨神経痛)
ヘルニアによって坐骨神経が圧迫されると、お尻から太もも、ふくらはぎ、足先までピリピリと電気が走るような痛みが生じることがあります。
これが「坐骨神経痛」と呼ばれる症状です。
● 足のしびれ・感覚の低下
神経が押しつぶされることで、足の感覚が鈍くなったり、ジンジンとしたしびれが現れたりします。
特に長時間同じ姿勢をとった後などに感じやすく、進行すると筋肉の動きが弱まることもあります。
● 排尿・排便のトラブル(まれな重症例)
ごくまれに、神経の圧迫が強くなることで膀胱や直腸にまで影響が出ることがあります。
尿が出にくくなったり、逆に漏れてしまったり、便秘になるなどの症状が見られます。
このような症状が現れた場合は、すぐに専門医の診察を受けることが大切です。
腰椎椎間板ヘルニアの予防方法
◇ 正しい姿勢を意識しましょう
猫背や前かがみなど、悪い姿勢は腰に負担をかけます。
デスクワークやスマホ操作が続くときは、こまめに姿勢を正したり、軽くストレッチしたりして、背骨の負担を減らしましょう。
◇ 適度に運動をしましょう
腰まわりの筋肉を鍛えると、背骨の安定性がアップし、椎間板への負担が軽くなります。
ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすことが、ヘルニア予防につながります。
◇ 体重管理をおこないましょう
体重が増えると、腰椎への負担も大きくなります。
食事のバランスに気をつけながら、運動習慣をつけて、健康的な体型をキープしましょう。
腰椎椎間板ヘルニアに効く体操とは?
マッケンジー体操
- 1. うつ伏せの状態になり、両手を肩の真下あたりに置きます。
- 2. 下半身はリラックスさせたまま、ゆっくりと上半身を起こします。まずは肘を立てて、前腕で体を支えましょう。
- 3. 痛みがなければ、少しずつ肘を伸ばして、手のひらで上体を支える姿勢へ移行します。
- 4. 腕を伸ばしたままの姿勢を、30秒~1分ほどキープします。無理のない範囲で大丈夫です。
- 5. ゆっくりとうつ伏せに戻り、これを5回~10回ほど繰り返します。
※このストレッチは、腰椎の圧迫をやわらげる目的で行うものです。
ただし、動作中にしびれや強い痛みが出た場合は、すぐに中止し、専門家に相談しましょう。

腰椎椎間板ヘルニアの治療法とは?
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◇ 安静と物理療法
軽度の腰椎椎間板ヘルニアでは、安静にして過ごしつつ、ストレッチや理学療法などの物理療法が効果的です。
これにより痛みを軽減し、椎間板への圧迫を和らげることができます。 -
◇ 薬物療法
鎮痛剤や抗炎症薬が使用され、痛みや炎症を抑えることで、症状の軽減と日常生活の質向上に役立ちます。
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◇ 手術
症状が重度で、神経に損傷がある場合には手術が検討されることがあります。
ヘルニア部分を取り除き、神経の圧迫を解放する手術です。 -
◇ 当院の治療法① 腰痛・反り腰特化型治療
当院では、臀部や太もも、脇腹など、骨盤周りの筋肉にアプローチする治療を行っています。
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痛みを和らげるだけでなく、硬くなった筋肉の柔軟性を高め、腰痛を改善し、運動パフォーマンスを向上させる効果があります。 -
◇ 当院の治療法② 鍼治療
手技だけでは届かない深部の筋肉に刺激を与える鍼治療は、血行を促進し痛みを和らげるだけでなく、身体の自然治癒力を引き出し、椎間板の修復を助ける効果があります。
詳しくはこちら -
◇ 当院の治療法③ 楽トレ
楽トレは、電気刺激を用いて筋肉を自動的に動かし、インナーマッスルを鍛えることができる機械です。
詳しくはこちら
姿勢を安定させ、腰椎への負担を軽減します。
寝ているだけで筋肉を鍛えられるため、運動が苦手な方にもおすすめです。
腰椎椎間板ヘルニアは痛みや不快感を伴う厄介な症状ですが、適切な治療法と予防策を知って実践することで、その影響を大幅に軽減できます。
正しい姿勢や適度な運動を心がけ、専門家のアドバイスのもとで適切な治療を選びましょう。
お困りの方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。